映画「ロッキー」の撮影地、ペンシルベニア州フィラデルフィアから車で30分ほど行ったところにあるVanguard(バンガード)本社。日本でもETFを購入することができるので、投資家の間ではおなじみですね。
今回の記事では、Vanguard社が提供するETFのパフォーマンス(2019年)をランキング形式で紹介してみたいと思います。
Vanguard社のETF 74種類をランキングで発表
現在Vanguard社が提供しているETFは74種類あります。その中から2019年のパフォーマンスのトップ10、ワースト10、セクター別ランキングをご紹介します。
データはVanguard社のこちらのページを参考にしました。
なお、パフォーマンス結果には手数料や税引きは考慮していませんのでご注意を。
ETFトップ10
まずはパフォーマンスの良かったトップ10から。
順位 | Name | Ticker | 成績 |
---|---|---|---|
1 | Information Technology ETF | VGT | 48.75% |
2 | Mega cap Growth ETF | MGK | 37.56% |
3 | Growth ETF | VUG | 37.26% |
4 | Russell 1000 Growth ETF | VONG | 36.33% |
5 | Mid-cap Growth ETF | VOT | 33.89% |
6 | ESG U.S.Stock ETF | ESGV | 33.51% |
7 | Small-cap Growth ETF | VBK | 32.86% |
8 | S&P 500 Value ETF | VOOV | 31.84% |
9 | Financials ETF | VFH | 31.69% |
10 | S&P 500 ETF | VOO | 31.47% |
(Mega cap : 大型株、Mid-cap : 中型株、Small-cap : 小型株、Gowth : 成長株、Value : 割安株)
情報技術セクターのETF(VGT)が驚異的な数値を叩き出しています。情報技術セクターが2019年相場を強くけん引していたことがわかりますね。
また大型中型小型に関わらず、多くのGrowth ETFがランクインしていることから、成長株が2019年の株価上昇に寄与していたと言えます。
セクター別ではもう一つ、9位に金融セクターがランクインしています。
ETFワースト10
次にパフォーマンスのワースト10を。
順位 | Name | Ticker | 成績 |
---|---|---|---|
65 | Total Bond Market ETF | BND | 8.82% |
66 | Total World Bond ETF | BNDW | 8.34% |
67 | Total International Bond ETF | BNDX | 7.91% |
68 | Tax-Exempt Bond ETF | VTEB | 7.35% |
69 | Short-Term Corporate Bond ETF | VCSH | 7.01% |
70 | Intermediate-Term Treasury ETF | VGIT | 6.22% |
71 | Mortgage-Backed Securities ETF | VMBS | 6.17% |
72 | Short-Term Bond ETF | BSV | 4.94% |
73 | Short-Term Inflation-Protected Securities ETF | VTIP | 4.79% |
74 | Short-Term Treasury ETF | VGSH | 3.50% |
(Bond : 債券)
74種類あるETFですが、2019年は全てのETFがプラス収支でした!
なので、パフォーマンスが悪かったというよりは、低リスク型のETFが下の順位に並んでいる状況です。ちなみに65〜74位は全て債券に投資するETFとなっています。
2019年は利下げが行われた影響もあり債券価格は上昇、例年よりも成績は軒並み良くなっています。
これらのETFは2019年のようなリスク選好の相場よりも、リセッションの際に強みを発揮するかもしれませんね。
セクター別ETFランキング
最後は、セクター別ETFのランキングです。
順位 | Name | Ticker | 成績 |
---|---|---|---|
1 | Information Technology ETF (情報技術) | VGT | 48.75% |
2 | Financials ETF (金融) | VFH | 31.69% |
3 | Industrials ETF (資本財) | VIS | 30.20% |
4 | Real Estate ETF (不動産) | VNQ | 28.89% |
5 | Communication Services ETF (通信) | VOX | 28.16% |
6 | Consumer Discretionary ETF (一般消費財) | VCR | 27.58% |
7 | Consumer Staples ETF (生活必需品) | VDC | 26.14% |
8 | Utilities ETF (公益事業) | VPU | 25.01% |
9 | Materials ETF (素材) | VAW | 23.67% |
10 | Health Care ETF (ヘルスケア) | VHT | 22.00% |
11 | Energy ETF (エネルギー) | VDE | 9.37% |
S&P 500 ETF (VOO)のパフォーマンス31.47%を上回ったのは、上位2つのみでした。
ディフェンシブセクターとして捉えられているヘルスケア、公益事業、生活必需品セクターETFも20%を超える好成績!
エネルギーセクターは振るわない結果となってしまいました。Energy ETF (VDE)は、ここ10年のパフォーマンスも悪く、2020年の年初より5%も下がっており、手を出しにくい感じになってしまっています。
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今回の記事のまとめ
今回の記事では、Vanguard社が提供しているETFのパフォーマンス(2019年)のトップ10、ワースト10、セクター別ランキングをご紹介しました。
このようにランキングにして見てみると、相場の全体像が少し見える気がしました。
皆さまの銘柄選び、投資戦略に少しでも役立てれば幸いです。