毎月恒例となりました、Vanguard(バンガード)のETF月間パフォーマンスランキングを紹介したいと思います。
9月は、ハイテク銘柄を中心に調整色の強い月となりました。そんな時に、どのETFに投資するのが良いパフォーマンスをあげられるのか、ランキング形式で見てみると何か見えてくるかもしれません。
それでは、9月はどのETFが1番パフォーマンスが良かったのか?逆に悪かったETFはどれか?セクター別ランキング、年初来トップ10も紹介します。
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Vanguard社のETF 75種類をランキングで発表
現在Vanguard社が提供しているETFは75種類あります。その中から2020年9月のパフォーマンスのトップ10、ワースト10、セクター別ランキング、年初来ランキングをご紹介します。
データはVanguard社のこちらのページを参考にしました。
なお、パフォーマンス結果には、手数料や税引きは考慮していませんのでご注意を。
ETFトップ10(2020年9月)
まずはパフォーマンスの良かったトップ10から。
順位 | Name | Ticker | 成績 |
---|---|---|---|
1 | Extended Duration Treasury ETF | EDV | 1.07% |
2 | Total International Bond ETF | BNDX | 0.86% |
3 | Long-Term Treasury ETF | VGLT | 0.79% |
4 | FTSE Pacific ETF | VPL | 0.63% |
5 | Utilities ETF (公益事業) | VPU | 0.46% |
6 | Total World Bond ETF | BNDW | 0.40% |
7 | Materials ETF (素材) | VAW | 0.19% |
8 | Intermediate-Term Treasury ETF | VGIT | 0.12% |
9 | Long-Term Bond ETF | BLV | 0.08% |
10 | Tax-Exempt Bond ETF | VTEB | 0.03% |
株式が軟調なときは、やはり債券ETFが強いですね。しかし、1位でも+1.07%にとどまっており、厳しい相場だったことがわかります。
低金利で債券を買う魅力が薄れてきていますが、リスクヘッジとしての機能は果たしていますね。
Utilities ETF (公益事業)やMaterials ETF (素材)が、トップ10に入ってきているのも面白いです。
ETFワースト10(2020年9月)
次にパフォーマンスのワースト10を。
順位 | Name | Ticker | 成績 |
---|---|---|---|
66 | Russell 2000 Value ETF | VYWV | -4.70% |
67 | Growth ETF | VUG | -4.74% |
68 | S&P 500 Growth ETF | VOOG | -4.74% |
69 | Russell 1000 Growth ETF | VONG | -4.75% |
70 | S&P Small-Cap 600 ETF | VIOO | -4.77% |
71 | Information Technology ETF (情報技術) | VGT | -5.02% |
72 | Mega Cap Growth ETF | MGK | -5.29% |
73 | S&P Small-Cap 600 Value ETF | VIOV | -5.30% |
74 | Communication Services ETF (通信) | VOX | -5.54% |
75 | Energy ETF (エネルギー) | VDE | -14.73% |
Energy ETF (エネルギー)がぶっちぎりのワースト1。4月以外はずっと調子が悪いですね。今、エネルギー株に投資するのは厳しいです。
あまり一貫性が無い結果ですね。セクターETF、中小型株のバリューETF、大型株のグロースETFが入り乱れています。やはり、9月は難しい相場でしたね。
セクター別ETFランキング(2020年9月)
次に、セクター別ETFのランキングです。
順位 | Name | Ticker | 成績 |
---|---|---|---|
1 | Utilities ETF (公益事業) | VPU | 0.46% |
2 | Materials ETF (素材) | VAW | 0.19% |
3 | Industrials ETF (資本財) | VIS | -1.00% |
4 | Health Care ETF (ヘルスケア) | VHT | -1.45% |
5 | Consumer Staples ETF (生活必需品) | VDC | -1.78% |
6 | Real Estate ETF (不動産) | VNQ | -2.70% |
7 | Consumer Discretionary ETF (一般消費財) | VCR | -3.36% |
8 | Financials ETF (金融) | VFH | -3.79% |
9 | Information Technology ETF (情報技術) | VGT | -5.02% |
10 | Communication Services ETF (通信) | VOX | -5.54% |
11 | Energy ETF (エネルギー) | VDE | -14.73% |
かろうじてプラスになったのは、Utilities ETF (公益事業)とMaterials ETF (素材)のみ。
ここまで調子が良かったGAFAMが売られた影響で、Communication Services ETF (通信)やInformation Technology ETF (情報技術)、Consumer Discretionary ETF (一般消費財)が冴えない数値ですね。
セクターローテーション、とまで言えるかはわかりませんが、調子が良かったセクターから、資金が流れて他に移っていそうです。
ちなみに、ここ3ヶ月で見てみると、
- Consumer Discretionary ETF (一般消費財) : 19.34%
- Information Technology ETF (情報技術) : 12.02%
- Materials ETF (素材) : 11.94%
- Industrials ETF (資本財) : 11.84%
- Consumer Staples ETF (生活必需品) : 9.89%
と、Materials ETF (素材)とIndustrials ETF (資本財)が検討していますね。
Utilities ETF (公益事業)の投資先上位10社はこちら。
1 NextEra Energy Inc. 2 Dominion Energy Inc. 3 Duke Energy Corp. 4 Southern Co. 5 American Electric Power Co. Inc. 6 Xcel Energy Inc. 7 Exelon Corp. 8 Sempra Energy 9 WEC Energy Group Inc. 10 Eversource Energy
ETFトップ10(年初来)
最後に、年初来パフォーマンスの良かったトップ10。
順位 | Name | Ticker | 成績 |
---|---|---|---|
1 | Extended Duration Treasury ETF | EDV | 28.64% |
2 | Information Technology ETF (情報技術) | VGT | 28.28% |
3 | Mega Cap Growth ETF | MGK | 28.20% |
4 | Consumer Discretionary ETF (一般消費財) | VCR | 26.51% |
5 | Growth ETF | VUG | 25.79% |
6 | Russell 1000 Growth ETF | VONG | 24.24% |
7 | Long-Term Treasury ETF | VGLT | 21.31% |
8 | S&P 500 Growth ETF | VOOG | 20.53% |
9 | Long-Term Bond ETF | BLV | 14.10% |
10 | Mid-Cap Growth ETF | VOT | 14.09% |
先月やっと、Information Technology ETF (情報技術)が1位になったのですが、またExtended Duration Treasury ETFが1位に返り咲きました。
上位の顔ぶれはあまり変わりませんが、株式が下げて、債券が上がった感じですね。
そういう意味では、株式と債券が逆相関を見せる健全な相場だったのかもしれません。
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今回の記事のまとめ
今回の記事では、Vanguard社が提供しているETFのパフォーマンス(2020年9月)のトップ10、ワースト10、セクター別ランキング、年初来トップ10をご紹介しました。
9月は、ハイテク銘柄中心に株式が軟調な月でした。かといって、債券が大きく上げたわけでもなく、難しい相場でしたね。
月末には、売られていた銘柄にも買いが戻ってきていたので、10月は株が上がる月となって欲しいものです。
9月22日に、ESG U.S. Corporate Bond ETF(VCEB)というETFが新たに加わりました。まだ期間が短いので、ランキングには登場していませんが、今後楽しみです。
今回の記事が、皆様の投資戦略の参考になれば幸いです。
最後に、投資は自己責任、自己判断でお願いいたします。
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