当時ソニーの会長だった盛田昭夫氏、そして石原慎太郎氏の共著で1989年に出版された『「NO」と言える日本』。
日米貿易摩擦の当時に、
アメリカ合衆国のビジネスの方法に批判的な目を向け、日本が多くのこと、ビジネスから国際問題にまでに関して他国に依存しない態度を取るべきだ、と主張している。(Wikipedia 「NO」と言える日本より)
という内容。
国際社会におけるビジネスや政治について日本という国、そして日本人はどうあるべきかを論じている本です。この本が出版されて以降、「NO」と言える日本、あるいは「NO」と言える日本人、という言葉をよく耳にするようになりました。
それからもう30年が経ちますが、今の状況はいかがでしょうか?
あなたは何かあったときに毅然とした態度で「NO」と言えますか?今回の記事では、私がこの本のことを思いだしたエピソードをご紹介したいと思います。
「NO」と言えない日本人
つい先日、会社の上司からこんな頼まれごとをしました。
上司「今度中国に出張に行くんだけど、フライト中に資料に目を通したいから、それまでに資料をまとめておいてくれないか?」
時間もあまりなかったので、正直やりたくはなかったです。しかし、いずれやらなければならない必要なことだったので、オーケーしました。
Nao「オーケー。終わったら資料渡します。」
「NO」と言える中国人
この上司とのやりとりを同僚の中国人にしたところ、
Nao「上司に頼まれて、資料を作らなければいけなくなったよ。」
同僚「Naoも頼まれたのか。俺も頼まれたけど断ったよ。」
Nao「本当に?上司にはなんて言ったの?」
同僚「読書するもよし、映画を観るもよし、ロングフライトを楽しんでくれ!って言ってやったさ。ハハハ。」
彼は「NO」と言える中国人でした。
出来るから「YES」ではなく、やりたくないから「NO」
同僚の中国人は、その上司と長い付き合いで、信頼関係も築けているから言える、というのはあると思います。
しかし、この違いはどこから来るのでしょうか?私なりに分析してみました。
どうやら私の思考回路では、やりたくはないんだけれども、上司のフライトまでに資料を作成することはできそうだな。それなら「NO」ではなく「YES」だな、と考えて答えていました。
同僚の中国人は仕事ができる人物で、上司のフライトまでに資料を作成することは何ら問題ありません。なので彼は、出来る出来ないで考えてはおらず、素直にやりたくないから「NO」と言っている、そう分析しました。
私も、どうしても無理な場合は「NO」と言えます。どうしても無理な場合は何らかの理由があるからです。これこれこういう理由があるから、できない!と。何か大義名分を探してしまう自分がいます。
「NO」と言う人ももちろん理由があると思います。今は時間がない、他の仕事の方が優先順位が高い、など。ただし、やりたくない、これが一番の理由な気がします。
まとめ
私は、何か明確な理由がなければ「NO」と言えない日本人でした。
皆様はいかがでしょうか?
「読書するもよし、映画を観るもよし、ロングフライトを楽しんでくれ!」
こんなセリフ言ってみたいーーー。
言えないー。
ちなみに、お金が絡むとシビアなので「NO」と言えます。訪問販売などでお金を払ったことは一度もありません。お金を払いたくない、という明確な理由があるので。
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